2014年7月15日火曜日

ずばぬけた発想力に感動~料理から世界を変える~

嬉しいことが多い。ビザ、高校の友達の送別会、大学インターン仲間の送別会、自動車試験の合格…。楽しみなこともたくさんあるからなー。

さて、昨日はビザの取得に加えて、アメリカ大使館主催のイベントに参加してきた。凍えるほどに寒い空調の中、プレゼンターの専門領域にかける熱い想いにとずばぬけた発想力に、久々に感動して痺れる2時間だったなー。

昨日のプレゼンは、José Andrésという、スペイン出身の現アメリカ人によるもので、料理を通じたイノベーションと世界へのインパクトの創出に特化したものだった。

このシェフ、Harvardが開いている料理と科学に関する授業の中に出て来てた。関心があってこの講義を見ていたので彼のことは簡単に知っている程度だったけど、直に話を聞いてみると驚く。印象的なポイントは3つかな。

  1. 料理に関する飽くなき探究心
  2. 常軌を逸した想像力・着想力
  3. 専門領域を活用した社会課題の解決

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1.料理に関する飽くなき探究心
2.に通ずる部分ではあるものの、本当に新しいものを生み出すんだという気概が凄まじい。世界各国にいって食事の勉強をして、新しい料理をどのように生み出すことができるのか常に考えている。なんだろう、たとえば、トマトピューレを昆布のエキスに通すことで膜で覆われたボールとでも言おうか、水風船のようなものを創ってしまうほどに研究が熱心。想像力の源泉は、という質問に対して、(がっかりしたけど)WORK HARD.と答えちゃうくらい。正直、あの年齢で研究として食べ歩きで5食を続けるのは結構大変だろうなと思うけど、それを当然としてやっている辺りプロだと思うし、好奇心の強さ故なのだろうな。

2.常軌を逸した想像力・着想力
固形のものを液化させてエキスやエッセンスを残しながら食べさせるのは、すばらしいアイデアだと思うなー。味蕾を直ぐに刺激して圧倒するんだろうなぁ、とか考えたり、なによりも外見と味のギャップがすごいから、食べてみたいという好奇心を強く刺激する。ビックリしたのは、独自のパスタ。まず、チーズのエキスを水に抽出してから、二種類のゼラチンを溶かした水の中に混ぜ入れる。それを冷やした(確か)ナトリウムと混ぜて、その液体の中にコルク抜きのスクリューの先を浸す。コルク抜きを引き抜くとパスタのようにゼラチン質がスクリューに沿ってコーディングされていて、それをキレに引き抜くと、パスタの食感に似た、チーズ味の、中が空洞になっている疑似パスタができる。空洞の中にはこれまた特別な工程を経たバジルソースが注射器で詰め込まれ、これで一つのパスタが完成するというわけ。プレートに疑似パスタは複数個あるから、手間足るや凄まじいけど、この料理を思いつくほどの発想力(と努力)が尋常じゃないと思うわけ。

3.専門領域を活用した社会課題の解決
料理を通じて社会課題を解決するという決意はもちろん、行動が一貫していて面白い。善し悪しはわからないけど、ハイチの復興を支える調理環境の整備を推し進めたり、料理を通じた雇用の拡大を目指している点は素敵だと思う。他の有名人を巻き込んでいる点にも、力強いリーダーシップを感じたし、自分にできることを理解した上でそれをどうやってスケールアップしてくかを淡々と考えている部分も印象的だった。
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こんなことから自分が吸収したいなと思うのは、突き詰める力と執着心、他者を巻き込む力、そして、強い好奇心。

ブレイクスルーを生むためには、その課題に対するオーナーシップを持つことと、絶対に解決してやるんだという気持ちが重要で、モチベーションとしての執着心は不可欠。そのエネルギーを解決に導く頭やスキルとして、突き詰める力が求められるなと。で、それをスケールアウトする際に多くの人の協力を得るって感じ。好奇心は、そうね、人として常に新しい物好きで楽しく生きられるように、という観点が主になるけど、解決策の柔軟性を保つ上で必要なんだろーなぁ。

ほんと、minibarに行って見たい、6ヶ月待ちか。遠いな。

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